脳血管ストロークセンター

脳卒中・くも膜下出血などの手術と治療に特化

脳血管ストロークセンターは、脳血管障害、脳卒中治療を高度かつ包括的に行い、脳血管障害の手術においては体に負担の少ない低侵襲の手術を行うことを目的として2014年に設立されました。患者さんやご家族との心のつながりを大切にし、最新型の顕微鏡や血管撮影の機器を駆使して、一日も早く社会復帰できるような治療をおこなっています。

脳血管ストロークセンター センター長:加藤 庸子 教授(脳神経外科)

スタッフ集合写真

加藤庸子センター長プロフィール

脳神経外科 教授。専門は脳血管障害、脳卒中、特にくも膜下出血(未破裂脳動脈瘤、脳動静脈奇形)。くも膜下出血を未然に防ぐ「クリッピング術」のスペシャリストとして知られる。
・1978年 愛知医科大学医学部 卒業
・2006年 脳神経外科において日本初の女性教授となる
・2012年 「日本脳神経外科学会」の初の女性理事に選出
・2010年 藤田保健衛生大学病院 総合救命救急センター センター長
・2014年 藤田医科大学 ばんたね病院(旧 藤田保健衛生大学 坂文種報德會病院)脳血管ストロークセンター センター長

ばんたね病院を拠点とする診療活動に加え、さまざまな発展途上国に赴き、実際に患者さんの手術をしながら現地の医師を育成する「ライブサージェリー」「ハンズオン」の活動を積極的におこなっている。

主な対象疾患

脳出血、くも膜下出血、脳動脈瘤、脳動静脈奇形、脳梗塞治療

主な治療アプローチ

『開頭クリッピング』:マイクロサージェリーという顕微鏡を用いた方法により、脳動脈瘤の根もとの部分を血管の外からクリップではさみ、瘤の中に血液が入らないようにする手法です。
 
『血管内コイル塞栓術』:カテーテルを用い、血管の内側より、病変部を治療する手技です。開頭する必要はなく、局所麻酔もしくは静脈麻酔で治療可能なため、患者様の身体に対する負担が軽く、高齢者にも施行できる低侵襲治療です。
 
『血栓溶解療法』:脳梗塞発症直後の急性期において、血栓を溶解させる薬剤(組織プラスミノーゲン・アクチベーター・インヒビター:t-PA)を使用し、治療を行います。この薬剤は、強力な効果が期待できる反面、タイミングを逸すると脳出血をおこす場合があり、使用できる施設が限定されています。当院では、適応のある患者様に対し、t-PAが使用可能な体制が整っています。