リハビリテーション科

診療科所属長からのメッセージ

 救命技術、急性期疾患治療、慢性疾患管理の進歩により実現した「長命」社会は、未曾有の活動障害に直面しています。リハビリテーション医学は「活動の医学」として、この課題に真正面から取り組みます。臓器、病理別に進化してきた現代医学において、病理と社会の間にある「活動」を視座とした医学、医療は非常に“ユニーク”ですが、活動の問題がある限りどの科の患者さんに対しても貢献できる“ユビキタス”な医療でもあります。

当院は、数多くの専門領域センターを有する急性期病院ですが、重篤な疾患患者の急性期は特に、安静臥床に伴う不動症候群(深部静脈血栓症、沈下性肺炎、褥瘡など)や廃用症候群(筋力低下、関節拘縮、最大酸素摂取量低下、認知機能低下、抑うつなど)のリスクは高くなります。その防止と治療のため、活動の視点を定着させることこそ、リハビリテーション科に課せられた最重要課題と考えております。

安静臥床による不動や廃用に限らず、麻痺や痙縮、摂食嚥下障害、疼痛、高次脳機能障害などの活動にまつわる諸問題に対して、中央診療科として、各科のみならず、45名以上の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士や看護師など多職種と連携して、最善を尽くします。

大学病院として、常に最先端医療を追求し、教育も絶やすことなく、また、地域医療支援病院として、“永く”、安全、安心を地域に届け、ひいては、真の「長寿」社会の実現を目指します。

診療科の特色

年齢や病気に関わらず、歩く・食べる・考えるといった人の基本的な営みである「活動」をより良くできるようリハビリテーション治療を実践します。

診療科の得意分野

• 摂食嚥下リハビリテーション
摂食嚥下障害に対して、X線透視を用いた嚥下造影検査、内視鏡カメラを用いた嚥下内視鏡検査などを行い、問題点を調べた上で、治療方法を多職種で形成される摂食嚥下チームで検討し、誤嚥性肺炎や低栄養予防、生活の質の維持・向上に努めます。

• 痙縮治療
脳卒中、脊髄損傷など筋緊張が亢進している患者さんに対して、多職種で評価し特に問題となっている筋肉を明らかにした上で、ボツリヌス療法を行っています。

• 電気生理学的診断・評価
末梢神経障害、神経筋疾患の診断と治療方針の決定を目的に、電気生理学的診断(神経伝導検査、針筋電図検査など)を行います。

• 内部障害リハビリテーション
心疾患(心不全、心筋梗塞など)、呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患など)などに対して早期からのリハビリテーション治療を積極的に行っています。必要に応じて、心肺運動負荷試験(CPX)で評価し、運動処方を行っています。
 

実績

 嚥下機能検査

2022年度:嚥下内視鏡323件、嚥下造影検査170件

ボツリヌス療法

2022年度件数:116件

スタッフ紹介

講師
  • 松浦 広昂


    【専門分野】
    リハビリテーション医学・医療全般、摂食嚥下障害、痙縮治療、磁気・電気刺激療法、ロボットリハビリテーション、心臓リハビリテーション
    【認定資格等】
    日本リハビリテーション医学会専門医、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士

助教
  • 太田 智史

    【専門分野】
    リハビリテーション医学・医療全般

非常勤 医師 
  • 加賀谷 斉


    【専門分野】
    リハビリテーション医学・医療全般、摂食嚥下障害、痙縮治療、磁気・電気刺激療法、呼吸リハビリテーション、ロボットリハビリテーション
    【認定資格等】
    日本リハビリテーション医学会専門医、日本整形外科学会専門医、日本摂食嚥下リハビリテーション学会理事、日本ボツリヌス治療学会理事、日本がんリハビリテーション研究会理事