痛み緩和センター

神経ブロックによる痛みの緩和を

ばんたね病院 痛み緩和センターでは、慢性的な痛みと悪性腫瘍(がん)によって引き起こされる痛み(疼痛)を緩和するための処置をおこないます。薬物治療とともに、神経ブロック治療を積極的におこなうことで、医療用麻薬などの薬に頼りすぎない痛み緩和を目指しています。

痛み緩和センター センター長:角淵 浩央 教授(麻酔科)

安全、有効な神経ブロック

X線透視や超音波装置を使用して、正確かつ安全に神経ブロックを行っています。
神経ブロックでは、痛みに関与する神経のそばにブロック針を進め、薬液(局所麻酔薬、ステロイド、エタノールなど)投与や針の先から電気を流すなどの手法で痛みを軽減させます。
大きな効果を持つ治療法ですが、その反面合併症の可能性もあり、安全に留意する必要があります。(合併症としては、目的以外の神経に効果が及ぶ、神経や神経の近くの血管や臓器を針で傷つけるなどがあります。)

パルス高周波、高周波熱凝固

神経ブロックでは、局所麻酔薬やステロイドの投与のほかに、針先から高周波の電流を流す治療も行ないます。目的の部位でピンポイントに作用し、長期間の効果が期待できます。
70℃以上の高温にする熱凝固法と40℃程度の低温で神経の変性を避けるパルス高周波法があり、治療する神経や症状により使い分けます。

  • 高周波装置

  • 腰椎神経根ブロック

放射線検査施設(CT)を活用した、透視下神経ブロック

ばんたね病院に導入されている、最新のCTや血管造影の機器を活用し、腹部(腹腔神経叢、内臓神経)や頭部(三叉神経)の痛みに対して、透視下での神経ブロックをおこないます。CTを利用することで正確な針の位置を確認し、深部の痛みに対しても的確な処置をおこなうことができます。

内服薬による痛みの緩和

抗てんかん薬、抗うつ薬などの鎮痛補助薬を、適応になる種類の痛みに使用します。これらの鎮痛補助薬は、眠気、ふらつきなどの副作用を持つことが多く、少量で開始し少しずつ増量します。十分な鎮痛効果が出るまでに日にちがかかることもあり、痛みの強い、特に高齢の患者さんでは入院して治療を行う場合もあります。

脊髄電気刺激療法

脊髄に弱い電気を流して、慢性の痛みを和らげる治療法です。痛みの信号は脊髄を通り脳に伝わります。この治療法では、脊髄に与えた電気刺激が痛みを脳に伝わりにくくし、痛みが和らぐと考えられています。
脊髄手術後の痛み、脊柱管狭窄症、帯状疱疹後神経痛、CRPS、末梢血管障害などが適応になります。当院ではこれまで多数の患者さんにこの治療を行っています。

多職種連携のペインクリニック

患者さんの抱える問題をいろいろな側面から考えるために、当センターは医師、看護師、薬剤師、理学・作業療法士、医療ソーシャルワーカーなど他職種が力を合わせ、それぞれの専門性を生かした最善のケアをおこなっていきます。痛みの原因により、薬物治療、神経ブロック治療、リハビリテーション治療など、広い視野で患者さんにあった治療を選択しています。

対象疾患など

・帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛
・神経障害性痛
・複合性局所疼痛症候群
・筋・筋膜性痛症候群
・がん性痛
・顔面・頭部の痛み
・胸部・腹部の痛み
・脊椎疾患、頸・肩・腕部の痛み
・下肢の痛み
・四肢血行障害による痛み
・脳脊髄液減少症
・線維筋痛症